kellychihaの日記

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ガチ恋ファンタジー

佐久間由衣と聴くBIM 「Starlight Travel」

読書をするのが習慣になったからか、会社帰りに一つ駅の遠い東京駅の丸善で立ち読み、というかなんとなくジャケ買いをしに行くのが平日の日課になった。

今の自分を見た学生時代の自分は何て言うのだろう。

「本なんか買ってるよ」とか言われそうだが、そんなこともドラえもんがいなければただの空想である。丸善はあまり学生がいないから心地が良い。職場から歩いて程近いギンザシックスのTSUTAYAにはたくさんの学生やおしゃれな人たちがいてなんだかついていけないからわざわざ丸善まで来ているというところが一番の理由だ。
いつものように音楽を聴きながら1階入り口付近の“最近話題”コーナーを物色しつつ、一曲終わるくらいでパッと回って次のフロアへ。
「今日はいるのかな?」なんて淡い期待をしながら2階の新書のコーナーへ行く。今日は探していた本がすぐ見つかったので喋りかける必要ないか...と思いつつレジに向かう自分。
千早茜さんも読むんですね!わたしも前に“さんかく”読みました!」とレジの前まで来たら、最近仲良くなった書店員の佐久間さん。すらっとしたモデルのような出立ちで、大きな瞳を輝かせて話かけてきてくれた。
「初めて千早さんの本買ってみました。Twitterで書評が出てたので、気になっちゃって」
「私その本持ってるので貸してあげましょうか?」
片耳だけ付けていたAirPodsを勢いよく外して大きな瞳を輝かせた自分。
「まじすか!?」「はい!」「じゃあまた明日仕事帰りに来ます!」「待ってますね」
丸善に通い詰めて約2ヶ月、初めて彼女と在庫以外の話をした。最初は会社で使う参考書を買うためにふらっと寄ってみた丸善。いまではもう彼女のことが気になり出して今まで本というものに触れてこなかった自分がこんなにも本を読むようになった。
明日はなんて話そうかな...どの色のネクタイで行けばいいかば...てか本借りるだけか..いつものように行けばいいか。

なんて想像しながら音楽の音を3つほどあげて店を出た。

「行ったことのない街に出るよ僕一人、まるで夢の国のような話は」